#542  2018年1月24日(水)
『魂のクロニクル』に刻んだ流儀

「やるか、やらないか、ギリギリまで迷った時は『やる』を選ぶ」
大昔から貫いている俺の流儀。選択にはリスクも責任も当然伴うが、
やらずに後々まで未練や後悔を残すのはごめんだ。何も生まれない。
「やる」と決めてしまえば全力以上の全力でやりきって成功させるだけ。
たとえ失敗しても、全力なら悔いは残らず糧になる。つまり失敗はない。
大抵のことについては直感や経験や想像力で基本即断即決派だが、
本当に難しい選択を迫られた時は常に「やる」を選んで生きてきた。

実は今回のベスト盤の音源作りに関する作業の最後の最後の段階で、
またもや実に難しい選択を迫られる局面があった。要は俺自身の、
「音へのこだわり」と「作品全体への愛情」に起因することなのだが。
事はもちろん自分一人ではない。相手もあればレコード会社もある。
もちろん費用も生じるし下手すりゃ全て台なしというリスクも当然ある。
しかし「やれば絶対もっと理想に近づく」「やらずに後悔するのはダメだ」
最後はやはり俺の流儀を貫かせてもらい「やる」を選んだ。結果は大成功。
エンジニアのコタローさんとビクターの助川さんに感謝。人に恵まれた。

そんな経緯もあって完成したアルバムだけにいっそう愛しさも増す。
タイトルは『魂のクロニクル』。これしかない！と最初から決めていた。
ファンの人達が様々な曲への思いやエピソードを寄せてくれたのも嬉しかった
デビューからの30年間の歴史。始まりの遠い夏から全力で走り抜けた日々。
あっという間の30年だが、実際にはいろんなことを乗り越えてきた。
SEIZIはもちろん、現メンバーの山根と牟田、そして歴代のメンバー、スタッフ、
応援してくれたファン、全てのみんなのおかげでこの今がある。感謝あるのみ。
いつだって「今」を全力で生きるだけ。先など考えず「今この瞬間」を。
収録したどの曲もタイトルを見ただけでその時代その時代の記憶が鮮明に
よみがえる。常に自分の責任で選んだ道を歩いて来た『魂のクロニクル』だ。

言うまでもなく人生は「選択の連続」だ。大なり小なり、全ては自分で
選んだことの積み重ねで人生は進む。誰のせいでも何のせいでもない。
知人、友人、ファン、様々な人達の去就や訃報に接し、感じるもの多々ある。
苦しいことも楽しいことも悲しいことも嬉しいことも全部まとめて人生だ。
生きたい人生を生きれている俺達は本当に幸せ者なのだとつくづく思う。
だからこの先もっともっと人に対して還元してゆかなきゃいけない。
求めてくれる人達に対して自分にしかできないこと、成すべきことを。

さぁ！春からの「デビュー30周年ヒストリーTOUR」も漸く発表された。
感謝の思いを込めて、まずはデビューから最初の10年の歌達を届ける旅だ。
その前に2月10日の新宿LOFT「DEBUT 30 YEARS STARTING LIVE」が目前。
30年前の2月に東京で初めてやったワンマンのメニューを再現するライブ。
当時の「BEATNIK ROCKER CALL UP」というタイトルに「AGAIN」を冠した。
かなり地方からの遠征組も来てくれそうな気配のようで嬉しいかぎり。
今年来年と周年イヤーが続く。ライブや作品、フライヤーやダイアリー、
いろんな発信していくものを通して、良い形でヒストリー感を醸しつつ
みんなにどんどん楽しみを提供していけたら最高だ。全身全霊！頑張るよ！


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