OKI'S DIARY 2012
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#329  2012年4月28日(土)  春のツアー中盤戦に向けて!


4月は4週続けて地方遠征が続き、文字通り本当にあっという間の1か月だった。
スタッフや友人知人から「ダイアリーじゃなくてマンスリーじゃないですかぁ〜」と
ツッコミを入れられつつも(笑)なんとかGW突入の本日、ダイアリー更新できて一安心。
各地ライブに集まってくれたみんな、共に熱い時間を過ごしたみんなに感謝です!

4月1日神戸に始まり、7日福島郡山、8日横浜、14日仙台、15日岩手久慈〜翌日大槌。
東京に戻ってすぐに今度は九州遠征21日福岡、22日小倉。まさに東奔西走の日々(笑)。
途中、大槌では雹が降ったかと思えば、九州移動日はもの凄い強風で関門大橋が激揺れ。
久慈では昼間の気温7度だったかと思えば、一週間後の小倉では20度を超え半袖1枚。
日本は意外に広いのだと実感(笑)。数日前に東京に戻り、昨日はしとしと霧雨の中、
銀座でJRAのオークスのナレーション録りをやって、本日快晴のGW初日に至る。
http://jra.jp/topics/koukoku/index.html#tvcm2012


ちなみに昨夜は新宿ゴールデン街の友人の店でマネ−ジャー杉山&ローディーミツルと
かるく一杯。店のBGMは(松田)優作さんのライブ盤『HARDEST NIGHT LIVE』。
深夜の新宿ゴールデン街にピタッとはまる優作さんの「灰色の街」。
俺の弾き語りでしかこの曲を聴いた事がなかったミツルにはかなり新鮮だったようで、
俺が帰った後も店に残ってゴールデン街の空気をガッツリ堪能して帰ったそうだ(笑)。


旅の各地で出会う笑顔の輪。人の心の豊かさ。ポジティブな空気。プラスのオーラ。
その良い「気」が全てお互いの力になり、漲るパワーの源になってゆく好循環が続く。
プラスの気が更なるプラスの気を呼び、良い繋がりを育んでゆく。得難い宝物だ。


神戸では、7,8年くらい前によくライブを観に来てくれていた兄妹がいるのだが、
その妹さんの方がWYNTERLANDの店員になっていてびっくり。思わぬ再会に驚いた。
当時まだちびこい小学生だったのに、今ではすっかり大きくなって背も伸びてて。
WYNTERLAND初期の頃、兄妹でいつも出待ちしてくれててよく喋ってたので覚えていた。
片足が不自由でいつも松葉杖で来てたお兄ちゃんの方も元気に忙しく仕事してるとの
ことでなにより。妹さんは今バンドをやってるそうで、夢を語る瞳がキラキラしてた。
未完成の明日にはありとあらゆる可能性があって、切り開いてゆく喜びが満ちている。
自分の選んだ道をめいっぱい頑張っていってほしいね。うん、頑張れ!


郡山。前にも紹介した浪江町の自宅から避難生活を余儀なくされているSCRAPのNOBU。
そのNOBU率いるSCRAPのライブは今回も思いに溢れていて本当に素晴らしかった。
NOBUやDJカオリ、DIABOLICの小林兄弟を始め、福島の地で日々いろんな葛藤の中で
頑張っている彼らの思い。熱くめいっぱい燃えたライブを通して、そして打ち上げで
酒を酌み交わしながら様々に語り合う中で、お互いに大切な思いやパワーを分かち合う。
勢いに乗ってNOBUとカオリは翌週の仙台弾き語りライブにまで足を運んでくれた。
仙台・宮城の仲間達を紹介し、また一つ信頼できる縁が繋がった意義深い時間になった。


郡山の翌日は一気に関東まで戻り横浜ライブ。雪が舞った郡山とは打って変わって晴天。
いつものように横浜の割烹いりかせの大将ヒロトが季節の弁当を差し入れてくれる。
これが抜群に美味い。料理に賭ける誇りと随所に散りばめられた心遣いが伝わってくる。
ちなみにいりかせには代々横浜国大の学生達がバイトで入っているのだが、この子達も
みんな実に個性的でおもしろい。古くはパイロットを目指していたヤツから、最近では
宇宙工学を学びJAXA(宇宙航空研究開発機構)への就職を目指している子まで実に様々。
こないだはそこに静岡No.1の腕を持つ牛の削蹄師も加わり、まさに異能のコラボ状態。
以前には横浜高校柔道部出身で、あの井上康生と対戦した経歴を持つ猛者もいたな(笑)。
普通に暮らしていればまず出会う事もなかったであろう人達が一つ所に集う面白さ。
共通項はビーツが大好きってことだけ(笑)。人の可能性の豊かさに心がワクワクする。


その翌週、仙台と岩手の久慈で弾き語り。そして翌日大槌へ。
仙台では去年の7月に続いて2度目の弾き語り。あれからもう9か月も経ったのか。。
あの頃は今よりずっともっともっと全然みんなまだまだ大変で手探りな時期だったね。
なんだかつい昨日のことのようにも思えるし、随分遠い昔のことのようにも思える。
あの時のキンキンに冷えたビールと焼鳥。みんなの笑顔と涙。愛しさに今だ胸が疼く。
あの頃はまだ仮設も全然足りてなかったし、SDSDもまだ産声を上げる前だったな。
本当にみんなものすごい体験を乗り越え今日も今も毎日闘ってる。愛と尊敬しかない。
出会いからのここ一年、笑って泣いて騒いで、共に濃密な時間を様々過ごしてきたな。
みんなの心のいろんな場面・・・悔しさや悲しさや強さや温かさや優しさや楽しさや、
いろんな感情を共有してきたな。常に全力で前を向いて、今も目の前の目標に向かって
日々奔走しているみんなの凄さに本当に頭が下がる。遥か繋がる未来を信じて動くのみ。

仙台のライブには仙台市内からはもちろん、ミツルの故郷南三陸の仲間や福島の人達、
前述の郡山勢、塩竃や一関、栗原や登米などいろんな街から熱いみんなが来てくれた。
久慈のライブには大槌のみんなや、宮古のミノルなんかも遥々顔を出してくれて感謝。
翌日、久慈から大槌まで走り復興食堂やアジトへ。夜はSDSDの月曜定例会議に参加。
みんなブレない思いを持って着々と事を進める姿が実に頼もしく映る。凄く前進してる。
全てが手探りのところから始まり、でも臆することなく立って歩んでいく姿が愛しい。
グラフィックデザイナーの可児ちゃんなど強力な仲間も加わり、思いを形にする作業。
志あるところに道は開ける。まさにそれを体現している彼らはあらためて本当にすごい。

アニこと田中正道の思いが結実し形になった「鹿島・大槌こころの絆サッカーツアー」。
本当にすごいことだ。実現に並々ならぬ力を尽くされたアントラーズの小笠原満男選手、
「東北人魂」の皆さんや諸々関係者の皆さんにも心から敬意を表します。何よりアニの、
そして子供達の笑顔が溢れたこと、遠く離れた地に居ても、ものすごく嬉しかったです。
子供達のためのグラウンドを作る会の活動も、「東北人魂」の心強い支援を得て着実に
実現に向かう事を心から祈り応援してます。アニ「こんなことってあるんすね!」だぜ。

そして遂に大槌にロックンロールが鳴り響く日が本当に実現する。6月30日大槌にて。
ロックだけではない。彼らが実現させようとしているのは「ありがとう」の気持ちを
全国の皆さんに伝える本気の祭りだ。「おおつちありがとうロックフェスティバル」。
大槌SDSDのみんなが中心になり、力を合わせて今まさに全力で準備を進めている。
久慈で去年も今回も一緒にやってくれた大槌の阿部幸太率いるバンドprisoner.11。
彼らも勿論フェスに出演する。みんな津波で家も楽器も全部流されたが、不屈の精神で
去年夏からバンドを再始動し、日々の生活再建への大変さの中、熱い音を鳴らしている。
そして大槌SDSDのみんなが自分達自身で直接コンタクトをとり、自ら出演交渉を行い、
賛同したバンド達が大槌の町に集い、本当にロックを鳴らす。彼らの夢が遂に実現する。
震災直後の去年3月、キミオから届いた魂のメールに心を揺り動かされてから13か月。
ブレることなく懸命に前を向いて歯を食い縛って歩んできた彼らをずっと見てきた。
彼らへの心の込もった義援金や物資などいつも応援してくれてきた全国のBEATNIKSの
みんなも是非楽しみにしててください。本気の思いがあれば本当に実現するんだ、って
ことを示せる意義深いフェスになると思います。彼らへの応援、今後ともよろしくです。
☆大槌STANDING STANDING「facebook」ページ
http://ja-jp.facebook.com/pages/%E5%A4%A7%E6%A7%8C-STANDING-STANDING/206491949419346
☆「おおつちありがとうロックフェスティバル」公式blog
http://arifes.blog.fc2.com/blog-entry-1.html
☆「おおつちありがとうロックフェスティバル」公式HP
http://www.arifes.jp/index.html


さぁ、そしてSDSDのアニ達が大槌の子供達約80人を引き連れて鹿島サッカー遠征に
行っていた4月21日、ビーツは遠く離れた九州福岡は博多の街でライブを行っていた。
この日、客席の一番後ろで、誰よりも熱いんじゃないかってほどの瞳で拳を突き上げ、
溢れる笑顔で、ときに瞳を涙で濡らしながら、大声で歌っていたのが裕治だった。
裕治とは、山根の前2年間ビーツでベースを弾いていた長野裕治。
この10年の間にあいつもいろんな経験をし、近年には突然に兄を亡くすという悲しい
事もあったが、それらを乗り越え、大人になったんだなぁとしみじみ感慨深く感じた。
当時の自分がしでかしてしまった事の重さに随分葛藤したとも聞くが、外堀からでなく、
去年あらためてしっかりと自分自身で挨拶に来てくれて、そして今回の事に繋がった。
久しぶりに裕治を交えて呑んだ博多の夜。奇遇にも別件で来福していたエンリケさんも
呼んで、山根、エンリケさん、裕治と歴代ベーシスト集合の楽しい夜と相成った(笑)。

時の流れはいろんなのものを彼方へと運び去って行くが、同時に傷や痛みも優しく癒し、
全ては遠い追憶の中の愛しき日々としていつか思い出に変えてくれるものだ。
その夜届いた「今夜は本当にありがとうございました。これからずっと、以前のように
心からビーツを楽しめる今後に感謝です」という裕治のメールに芯から心が和んだ。
オールOKだ。いつでもまた遊びに来たらいい。またみんなで楽しい酒を酌み交わそう。


翌日の日曜日は小倉。筑豊の雄BLANKSと博多のフェイバリットバンド刹那主義と共に。
2つとももう長くキャリアを積んできているバンド。世界観を確立していてすごく良い。
いつもなら皆でガッツリ打ち上げに繰り出すところだが、この日は泊まらず広島戻り。
まして牟田は23時発の飛行機で東京戻り。なんというタフさ(笑)ホント頭が下がるよ。


そんなこんなで4月の地方遠征が全て無事終了。各地集まってくれたみんなに感謝!
GW休みが明けたら、5月12日・13日の仙台・盛岡遠征からツアー再開となる。
ガッツリ働いている全国のみんなもそうだと思うが、しばし骨休めし英気を養おう。
そして休みが明けたら5月6月は毎週地方遠征。仙台、盛岡、姫路、京都、札幌、埼玉。
名古屋、大阪、広島、ツアーファイナル新宿LOFT。更に大槌「ありフェス」へと続く。
ビーツ2012年春のツアー「STRONG TIES TOUR 2012」まだまだガンガンいきます!
鳴りやむことのないロックンロールを!ツアー後半戦も何処かの街で会いましょう!
We hear CALL S.O.S from East Japan」「To save them,let’s send the mind」
POWER TO YOU! POWER TO JAPAN!」


追伸。4月のツアー各地でも皆さんからの義援金をガツンとお預かりしました!
またあらためてきっちり報告させてもらいますので!みんなの熱い思いに感謝です!




     

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