OKI'S DIARY 2011
このペ−ジはOKI自らが綴るコ−ナ−です。内容は随時更新されます。OKIが発信する生のメッセ−ジを感じて下さい。
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#314  2011年9月3日(土) BEATSMANIA完了!新曲レコーディング完了!そして明日いよいよ「FOR THE TOHOKU BEATNIKS!」@9.4仙台!


前回のダイアリー更新から2週間、ビーツは疾風の如くガンガン突っ走っている。


8月20日新宿LOFT。今年のマニア1発目。6月のLOFTワンマンからわずか2か月だが、
やはりフロアはマニアらしい独特の熱気。春のツアーでは演奏しなかった、ほとんどが
今年お初の曲ばかりプレイ。4年ぶりくらいにやった「HOWLING SOUL」や「WIND AND CALM」、
なんかグッときた。「約束できない」は実は以前の牟田在籍時…90年代中盤〜後半頃は
丁度バラッドバージョンしかやってなかった時期なので、このオリジナルバージョンを
牟田とプレイするのは実に今回が初めてだったみたいだ。素晴らしくて、燃えに燃えた。

LOFTには前回のダイアリーに登場したミツルの志津川軍団からも久々の連中が参戦。
志津川の線路脇の実家が跡形もなく流されたタカシ…、様々な感慨が溢れ、涙止まらず。
どんだけ泣いてもいいんだぜ。流した涙はその分、明日への活力とパワーの源になる。
明日の仙台ライブには彼ら東京組も含め、懐かしい志津川軍団が大挙集結するそうだ。
苦しく辛い時にパワーの源になれてこそ、ビーツの、ロックンロールの存在価値がある。
めいっぱい魂込めてやるから、汗と涙と魂込めた拳をガンガン突き上げてくれたらいい。
そして仙台翌日は3度目の志津川・歌津訪問。町で唯一再建した店でガンガン呑もう。

震災後に届いたメールがきっかけでやり取りを交わすようになり、この日15年ぶりの
参戦となった榎本君。彼は東京人だが、奇遇にも岩手県大槌町出身の妻を持つ東京人だ。
20年前に彼が某バンドのスタッフをしていた時に川崎のクラブチッタでのイベントで
ビーツと一緒になり、トイレで俺にサインをもらったそうだ。20年の時を経ての再会。
やはり奥さんの実家も津波に流され、お父さんの葬儀と初盆を終えたばかりだった。
新宿歌舞伎町のど真ん中で大槌の現状をつぶさに語り合う。縁とは実に不思議なものだ。


8月21日名古屋TINY7。5月に続き熱いTINY7。ステージが低く客席との距離が近い。
と、なれば最後はもう俺は客席に身を乗り出しまくり、前列付近はもみくちゃ状態。
完全なる一体化。みんなの汗と笑顔と熱い拳。みんなが歌う大声が耳元で生で聞こえる。
オープンマインドな突き抜け感のあるクアトロでのライブと、大昔のE.L.Lを思わせる
ようなギュギュッと詰まった密集感のあるTINY7でのライブ。名古屋は凄く良い状況だ。

この夜はファンクラブのパーティーがあったので、楽器の片付けを大急ぎで!のはずが、
遠く遥々飛騨から来てくれてた人や、岐阜から来てくれていた若者達なんかとなにげに
話し込んでしまい、俺は少々パーティーに遅刻。失礼しました。でもファンの皆さんと
腹割って話せるこの場は非常に楽しい。皆さんもういい大人だからそれぞれ仕事上でも
それなりの立場にあり、それぞれの苦労があり、…ある意味異業種交流の場とも言える。
どんな仕事でももちろん苦労はあるが、逆にどんな業種でも、スマート且つクレバーに
熱意を持って取り組める人や長く続けていける人と、そうでない人の違いは如実にある。
皆さん、それぞれの業種でキャリアを積んでいる人ばかりですごいな、と勉強にもなる。


8月26日広島ナミキジャンクション。土日のナミキが押さえられず、広島では過去に
記憶のない平日開催。盆休み明けの、しかも月末の金曜日ということで誰もが忙しい。
仕事の都合がつかず来られなかった方々には本当申し訳ない。次回11月5日の広島は
バッチリ土曜日が取れたんでよろしくです。そしてこの日集まってくれたみんなに感謝。

この日は、7月の東北仙台と広島の吟遊詩人弾き語りで披露した新曲「瓦礫の町で」を
初めてバンドで演奏した。言うまでもなく、津波で被災した多くのビートニクス達に
捧げるために書いたこの曲。書いた、というより、書かせてもらったという方が正しい。
震災以降、月一の割合で毎月現地の彼らを訪ね、一緒に生の空気を吸い、共に語り合い、
想像を絶する惨状と悲しみと辛さの中けっして心折らず大らかに笑い、生き抜いている
あいつらのハートの強さ優しさ。俺は深い感銘を受け、心の底からリスペクトしている。
だから書かずにはいられなかった。生まれるべくして生まれた歌だ。そしてこの曲を
全国のビートニクス達にも聴いてもらって、どうか東北の被災地で歯を食いしばって
日々苦難に立ち向かっている仲間がいることに思いを馳せ、エールを送ってもらいたい。
どんどん風化が進む昨今だが、ほんの少しでも支援の気持ちを忘れないでいてほしい。
一人一人が出来うる範囲で、出来る事は必ずある。少しでも背中を押す力にはなれる。


この「瓦礫の町で」と、被災地と日本全国のビートニクス達で共に拳を突き上げたい
パワーソング「BRAVE FIST」、更にSEIZIの書いた素晴らしくエバーグリーンな新曲。
この3曲を今週水曜日にガツンとレコーディングして、昨日マスタリングを終えた。
10月から始まる秋のツアーに、ビーツの新しいマキシシングルとして持って行きます。

苦難や困難はもちろん天災に限ったことではなく、誰の上にも降りかかることがある。
理不尽や、思いもかけない出来事、まさかという坂が人生にはある。失うこともある。
全てのそういった立ちはだかる壁に負けないだけの強さを身に纏わなければいけない。
辛さや苦しさを吹き飛ばすための力に、パワーになれる音楽を、ビーツは届け続けたい


8月27日大阪JANUS。初めてやらせてもらったハコだが、実に実に素晴らしかった。
これはもう今後の大阪ライブ定番のハコとして文句なく大決定で間違いないだろう。
それほど、音響面から照明からステージの作りから、何から何まで言う事なしのハコ。
なんと言っても清潔感と、そしてお客さんの視点に立てば実にステージが見やすくて、
音も良い。マニアに来れなかった関西ビートニクス達も次回は是非。絶対おススメです。

30年ぶりという豪雨には驚いたが、ライブはこの日も大阪独特の質の高い熱さは健在。
新しいハコというのは、通常なにげにお客さんが最初戸惑いがちになるもんなのだが、
この日はハコの良さもあってか全くそんなこともなく、最初から最後まで密度の高い、
実に大阪マニアらしい熱いライブだった。足元の悪い中集まってくれたみんなに感謝。

そして、この日は関西在住のファンの方二人が東北のビートニクス達に届けてほしいと、
プレゼントを持って来てくれた。震災以降、俺がいつも左手首に着けてるリストバンド。
日の丸に「日本団結」という刻印の入ったこのリストバンドは、牟田の友人で愛知県で
ZERO FIGHTER」というショップを経営しているタケさんという方から頂いた物だ。
これ以上ない筋の通ったメッセージに共感し、ライブでもプライベートでも着けている。
で、それに気づいたファンの方が「OKIと同じモノを身に着けれたら東北ビートニクス
の皆さんに喜んでもらえるのでは・・」という思いから、なんと100個をまとめ買い。
「今度の東北遠征に持って行って、親交のある東北ビート二クスの皆さんに配って
あげてください」と、思いを託されたというわけだ。1個\500のリスバンを100個だ。
5万円というけっして安くはない額をはたき、東北ビートニクス達を思い遣ってくれた。
その繋がった思いがすごく嬉しい。俺もすごく感謝してます。大槌町や南三陸町はじめ、
親交のある被災地の連中にガッツリ配り上げてきます。みんなすげー喜ぶよ。感謝です。


そんなふうに4本それぞれ最高で、それぞれのドラマがあったBEATMANIAが無事終了。
帰京後すぐ30日に新曲3曲の最終リハーサル。そして翌31日から9月1日にかけて、
熱い思いのまま集中力を一気に注ぎ込んで入魂のレコーディング。24時間ぶっ通しで
仕事して、録りからトラックダウンまで全てやり上げる。そしてほとんど寝ないまま、
1日の夜はJACKROSEの本の撮影の仕事。そして昨日2日、マスタリングも無事に完了。

疲れ知らずとはまさにこのこと。我々のタフさも結構みんなの想像を超えている(笑)。
ちなみに牟田は大阪マニア翌日朝一で東京に戻りベッキーのライブ本番。更に今日3日
も朝一の新幹線で先週に引き続き広島に入り、ベッキーのイベント本番。しかも日帰り。
そのタフさはまさにプロ中のプロ。しかもあれだけのクオリティの高さを常にキープし、
更に常にあの笑顔を絶やすことがない。爽やかな笑顔の奥のハートの強さがハンパない。

マスタリングの帰りに近所のスーパーで、明日からの東北遠征に持っていくミネラルや
スポーツドリンクの2Lペット×6本入りのやつを10ケースほどまとめて箱買い。
あらかじめ家に用意していたあれやこれやの差し入れも何往復か歩いて運び込みつつ、
スーパーの地下駐車場で一人汗だくでえっちらおっちら機材車に積み込みしていたら、
かわいそうに思ったのか、顔見知りの守衛のおじさんが駐車代をタダにしてくれた(笑)。
家でもなんだかんだやりつつ、都合5時間も駐車しっ放しだったのに、何とありがたい。

と、ここまで書いたとこで、友人のキックボクサー・ナオキックこと石川直生から電話。
キャリアは55戦を数え、キック界の第一人者として10数年突っ走ってきたナオキから、
「久しぶりにOKIさんとサシ呑みしたいんです」と言われれば断る理由はない。
生き方の話から、震災のこと、被災地のみんなのこと、そしてこの先の人生のこと、
いろんな話をして、お互いに良い時間を過ごす。要は、誰も一人じゃないってことだ。

さぁ!そしていよいよ明日は遂に遂にビーツ本隊での、震災後初の東北ライブ!
FOR THE TOHOKU BEATNIKS!」@9.4仙台CLUB JUNK BOXライブだ。
この半年間、東北の本当にたくさんのビートニクス達から届いた様々な思い。
その思いを全て受け止め、全て抱きしめ、全身全霊めいっぱい魂込めて臨みます。
マジめいっぱいやるから、みんなもめいっぱいの熱い叫びと熱い拳を突き上げて下さい。
全ては明日への希望のために。パワー溢れる熱いライブを!では明日、杜の都仙台で!
We hear CALL S.O.S from East Japan」「To save them,let’s send the mind」
POWER TO YOU! POWER TO JAPAN!」




     

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